美肌の維持に必要なコラーゲンとナイドジェンの可視化に成功
- 2019年05月09日
- 受賞・活躍等
創造工学科 環境エネルギー工学系の伊原准教授の研究成果がCalteck Library(カルフォルニア工科大学)の発行するmicroPublication Biology誌に研究論文(タイトル: Visualization of endogenous NID-1 and EMB-9 in C. elegans)が掲載されました。本研究論文の筆頭著者は、平成31年3月に本校を卒業した松尾佳苗さん(現在、デンカ株式会社)、また本校物質工学科5年古賀朗寛君が共著者として研究を行っています。
肌を美しく保つためには、基底膜を構成するタンパク質であるコラーゲンやナイドジェンとよばれるタンパク質の働きが必要です。コラーゲンとナイドジェンはその重要性にもかかわらず、生きた状態で観察できる実験系は限られていました。今回の研究では、進化的に保存されているコラーゲンとナイドジェンを、モデル生物である線虫C. elegansで生きた状態で観察できる実験モデルを構築しました。
今後、この実験モデルを利用することで、老化、日焼けによってコラーゲン量が低下する原因の解明やコラーゲン合成を促進する化合物等のスクリーニング等に応用できることが期待できます。
本研究で作成されたストレインは、ミネソタ大学にある国際的な線虫ストックセンターであるCGCに委託され、世界中の研究者が利用できるようになります。